ロボ娘とラブラブデート あとがき


※このページには、「ロボ娘とラブラブデート」のネタバレが含まれます。
実況動画でもいいので、おまけまで見てから読むことをオススメします。
また、おまけ以上にショッキングな内容が含まれます。ご注意ください。


ネタバレを回避するための初期の生成画像

登場人物紹介

那衣子(ないこ)

最先端の技術によって作られたロボット彼女
人間とほぼ同じ見た目を持ち、感情(特に利用者に対する恋愛感情)を持つように見せたロボット。
人間とほぼ同じ能力を持ち、日常生活や家事などを行うことができる。
尚、本作品は全年齢対象なので、セクサロイドとしての機能があるかは不明。

彼女に心や感情があるかどうかは不明。
作者は「心は人間が勝手にあると錯覚しているだけであり、心の有無を議論するのはナンセンス」だと考えている。
このことは作中でも書く予定だったが、諸般の事情で没になった。

上沼仙一(うえぬま せんいち)

主人公のSF小説家。
名前の由来は星新一。名字の由来は星新一の作品の登場人物「エヌ氏
年齢は30代中盤〜40代くらいを想定している。

偏屈で人間嫌いのSF小説家。
人格に問題があるが、それ以上に良い小説を書いているのでどうにか社会生活できている。
人類が滅亡するような作品を書いて読者に喜ばれる、SFというジャンルがメインだからなんとかなってるところはある。

趣味は映画鑑賞。特に評判の悪いク◯映画を好む。

電気銃を持って、那衣子に襲いかかった女。
テロリストに名前を与えるべきではない」という主張から、あえて名前は設定していない。

反AI派を過激に描いたキャラ。
「人間の尊厳を守るの会」の会員。会の中ではリーダーに近い存在らしい。
「機械に恋愛を奪われたくない」という思想に同意した人も少なくないのではなかろうか。
彼女の行動を見て不快に思った反AI派のみなさん、あくまで過激な行動が問題なのであって反AI思想は問題ではないのです。

NovelAIはゲーム制作に使えるか?

今作のコンセプトは「NovelAIをゲーム制作に活用する」。
AI生成イラストに対する逆風も強い中、AI生成イラストをゲーム制作に使えないか。
その試金石として、本作は作られました。

当初は普段のゲームと同じく、立ち絵を生成して背景と合成する方法を取る予定でした。
ですが、まず頭部などが見きれない全身イラストを生成するのが難しく断念。
前に実験したときはうまく行ったのですが……なんでだ?
結局、シーン毎に一枚絵を用意するという力技で対処。

また、AI生成イラストは細部のデザインが安定しないのも課題でした。
例えばセーラー服ならリボンや襟の色などが安定せず、髪飾りなどの細かいパーツも安定しない。
それを理解した上で、なるべくデザインが安定するようなキャラデザを心がけました。
それでも、ニットの網目の有無がシーンによって不安定だったりするのですが。

もう一つ、複雑なポーズや2人以上が登場するシーンも安定しない
正直、私の画力ではポーズや2人以上のシーンを描くのは苦手で、こういうところこそAIになんとかしてほしかったのですが。
やはり絵がかける人間は強い。ゲーム制作をしたい人は、素直に絵の練習をしましょう。

それらを踏まえた上で、NovelAIはゲーム制作に使えるかと言うと……厳しいと言わざるを得ません
AIの特性を理解した上で、崩壊しやすいシーンをわざとネタにすることで、どうにか実用化できた感じです。
もっとも、他の画像生成AIを使ったり、今後のAIの技術向上によって状況は変わってくるかもしれませんが……。

ChatGPTはゲーム制作に使えるか?

NovelAIと比べると地味ですが、本作はChatGPTも一部使用しています。
使用したのは「デートスポットのネタ出し」「一部シーンの書き直し」「ゲーム紹介文」。

ただ、NovelAI以上にChatGPTは効果を発揮せず。

デートスポットのネタ出しは、無難だったり既に書いた場所だったりとイマイチ。

テストプレイヤーさんに全年齢対象にふさわしくないと言われたシーンの書き直しでは、文体と最後の結論を人力で書き直すことになりました。

ゲーム紹介文に至っては、一行も採用していない。

生成AIと比べると、ChatGPTはイマイチという結論になりました。
今後のAI技術の進歩に期待。

人間とはなにか?

2019年以降に公開した作品は「人間とはなにか?」「人生とはなにか?」が主題となる作品が多いです。
今作はヒロインがロボットなのですが、逆説的に「人間とはなにか?」を描くことになりました。
まあ、結果的に人間に対してネガティブな評価になったのですが……。

「おまけ」で描いた、仙一の人間嫌い描写はだいたい作者の思想そのままとなっています。
正確には、物語のオチに向けて枝葉を整えた、純度の高い思想になりました。
その過程で「創作活動に対して規制をする組織」などが除去されました。
それで残ったのが「創作活動を人間に与えられた特権的な能力だと思い込んでる創作者」「繁殖と育成を繰り返す無限ループ」「創作活動をせず作品を消費するだけの人」という。
よくもまあ、ここまで人間をボロクソに言えたもんだな……と自分でも思っています。

作品の評価

そんなわけで、賛否両論と言うか下手すれば批判殺到でもおかしくない内容の今作。
過去作のノベルゲームはふりーむで初週100DL行くか行かないか程度で、今作も伸びてもその程度だと思っていました。
……公開する前までは。

ふりーむ版「ロボ娘とラブラブデート」300DL達成。

?????? pic.twitter.com/4uKf2THxiv

— ゆ〜たろ (@yutaro_sin42) July 22, 2023

ノベコレ版「ロボ娘とラブラブデート」300DL達成。 https://t.co/oXgvf0A2K7 pic.twitter.com/IH1VLLC0zL

— ゆ〜たろ (@yutaro_sin42) July 24, 2023
……なんでふりーむ・ノベコレともに初週300DL行ったの?

正直、作者が一番理解できてません。
公開当初は「今までの作品が画力のせいでDL数が伸びてなかった」という仮説を立てたのですが……。
初週で300DLを越えたあたりで「絵がうまいだけで初週300DLなんて行くわけ無いだろ」という結論に転換。
結局、なぜこの作品のDL数が伸びたのか、全くわかっていません。

しかもこの作品、現時点(2023/8/17)では感想が来ていない。
一応、ふりーむではいいねが1つ、ノベコレでも評価を1件もらっているのですが。
強烈な思想を見せた後半・おまけを含めて、この作品が面白いのかどうかわからない。

……もしかしたら、AIがプレイしてDL数が増えている可能性もある。
その場合、人間のプレイとAIのプレイで何が違うのか?
結局のところ、作者も人間によるプレイを特別視しているのではないか?
このような哲学的な問を自問自答しています……。

以上を持って、この作品のあとがきとさせて頂きます。
プレイ、ありがとうございました。

このあとがきを読んだ貴方が、人間でありますように。

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